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「最近、歯ぐきが下がってきた気がする」「前より歯が長く見える」「冷たいものがしみやすくなった」「食べ物がはさまりやすくなった」。このようなお悩みは、年齢を重ねるにつれて少しずつ増えてきます。歯ぐきの変化は多くの方に起こりうるものですが、すべてが“年齢のせいだから仕方ない”というわけではありません。
実際には、年齢による体の変化に加えて、これまでの歯みがきのくせ、歯周病、かみ合わせの負担、口の乾き、生活習慣などが重なり、歯ぐきの変化が目立ってくることが少なくありません。とくに増えやすいのが、歯ぐきが下がることで歯の根元が見えやすくなる変化です。歯の根元は歯の頭の部分より刺激に弱く、しみやすく、虫歯にもなりやすい場所です。そのため、見た目の変化だけでなく、「しみる」「汚れがつきやすい」「虫歯になりやすい」といった実際のトラブルにもつながります。
今回は、加齢によって歯ぐきにどのような変化が起こりやすいのか、そして毎日の生活の中でどのようにケアしていけばよいのかを、一般の方にも分かりやすい言葉でご紹介します。
1,歯ぐきが下がって見えやすくなる
年齢を重ねると、歯ぐきが少しずつ下がって見えることがあります。その結果、以前より歯が長く見えたり、歯と歯の間にすき間ができたように感じたりします。
ただし、これは単純に年齢だけが原因とは限りません。長年の強い歯みがき、歯周病、歯ぎしりや食いしばり、歯並び、かぶせ物の状態など、いくつかの要因が重なって起こることが多いです。つまり、年齢を重ねることで起こりやすくはなりますが、進み方や程度には個人差が大きいということです。
2,歯ぐきがやせたように感じる
「歯ぐきが薄くなった気がする」「以前よりもハリがなくなったように思う」と感じる方も少なくありません。年齢とともに歯ぐきの組織は若いころと同じ状態ではなくなり、刺激を受けたときの回復がゆっくりになったり、炎症が長引きやすくなったりすることがあります。
そのため、歯石や汚れがたまりやすい状態が続いたり、強すぎる歯みがきや合わないかぶせ物などの負担がかかったりすると、歯ぐきへの影響が目立ちやすくなります。
3,歯の根元がしみやすくなる
歯ぐきが下がると、今まで歯ぐきに隠れていた歯の根元が見えるようになります。この部分は刺激に弱いため、冷たい水や歯ブラシの刺激でしみることがあります。
「虫歯ではないのにしみる」という場合でも、歯ぐきが下がって根元が出てきていることが原因になっていることがあります。しみる症状があると、その部分を避けて歯みがきをしてしまい、かえって汚れが残りやすくなることもあります。
4,根元の虫歯が増えやすくなる
若いころに多い虫歯は、歯のかむ面や歯と歯の間にできやすいですが、年齢を重ねると歯の根元にできる虫歯が増えやすくなります。根元の部分は歯の表面より弱いため、一度虫歯になると進みやすい傾向があります。また、見えにくく、気づきにくいため、気づいたときにはかなり進んでいることもあります。
特に、歯ぐきが下がっている方、口が乾きやすい方、細かいところの清掃がしにくくなってきた方は注意が必要です。
5,口の乾きが影響することもある
加齢とともに、口の中が乾きやすくなる方もいます。ただし、これは年齢だけでなく、お薬の影響によって起こることも少なくありません。
口の中が乾くと、だ液の働きが弱くなります。だ液には、口の中を洗い流したり、細菌の増えすぎを抑えたり、歯を守ったりする大切な役割があります。そのため、口が乾きやすくなると、歯ぐきの炎症、口臭、根元の虫歯、入れ歯の違和感、食べにくさ、話しにくさなどが起こりやすくなります。
歯ぐきの変化は、ある程度は年齢とともに起こりやすくなります。しかし、すべてを年齢のせいにしてしまうと、治療や予防のタイミングを逃してしまうことがあります。
たとえば、歯ぐきから血が出る、赤く腫れている、口臭が強くなった、食べ物が毎回同じ場所にはさまる、歯がぐらつく感じがする、歯ぐきが急に下がったように感じる、歯と歯の間が広がってきた、朝起きたときに口の中がねばつく、といった変化がある場合は注意が必要です。これらは、歯周病やかみ合わせの負担、清掃不良、かぶせ物の不具合などが関係していることがあります。
1,強くみがくより、やさしく丁寧にみがく
歯ぐきが気になる方ほど、つい力を入れてみがいてしまうことがあります。しかし、強い力でゴシゴシみがくと、歯ぐきや歯の根元に負担をかけてしまいます。
大切なのは、やさしい力で、当てる場所を意識してみがくことです。歯ブラシは、やわらかめからふつう程度のものを使い、歯と歯ぐきの境目に軽く当てて小さく動かします。広く大きく動かすよりも、細かく丁寧に動かすほうが汚れは落としやすくなります。
2,歯と歯の間のケアを取り入れる
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れを十分に落としきれないことがあります。特に年齢とともに歯ぐきが下がってくると、歯と歯の間の形が変わり、汚れが残りやすくなります。
そのため、歯間ブラシやフロスを使うことが大切です。すき間がある方には歯間ブラシ、すき間がせまい方にはフロスが向いていることが多いです。使う道具はお口の状態によって変わるため、無理に自己流で使うのではなく、自分に合うサイズや使い方を知ることが大切です。
3,しみる・虫歯予防には歯みがき剤選びも重要
歯ぐきが下がって歯の根元が見えている場合は、毎日の歯みがき剤選びも重要です。フッ素入りの歯みがき剤は、歯を強くし、虫歯予防に役立ちます。特に、根元の虫歯が心配な方や、しみやすさがある方は、歯の状態に合った歯みがき剤を選ぶことで、日常のケアの効果が高まりやすくなります。
ただし、どれが合うかはお口の状態によって違います。合わないものを使うと刺激が気になることもあるため、不安がある場合は歯科医院で相談するのが安心です。
4,口の乾き対策も忘れずに
口が乾きやすい方は、歯ぐきのケアでも乾燥対策が大切です。こまめに水分をとる、長時間の口呼吸を減らす、よくかんで食べる、お口の保湿ケアを取り入れる、服用中のお薬の影響も確認する、といったことが役立つ場合があります。
特に、年齢を重ねると薬を飲む機会が増えるため、「口の乾きは体質」と思い込まず、原因を確認することも大切です。
5,食べ方や生活習慣も見直す
歯ぐきの健康は、歯みがきだけで守るものではありません。食事のとり方や生活習慣も大きく関係します。たとえば、だらだら食べが続くと、口の中が汚れやすい時間が長くなります。また、やわらかいものばかりに偏ると、お口をしっかり使う機会が減り、清潔を保ちにくくなることもあります。
毎日の積み重ねが歯ぐきの健康に影響するため、食事の時間や内容も含めて見直していくことが大切です。
毎日のセルフケアはとても大切ですが、それだけでは取りきれない汚れや、気づきにくい変化もあります。
歯科医院では、歯石やこびりついた汚れの除去、歯ぐきの状態の確認、歯みがきの当て方の確認、歯ぐきが下がった原因の確認、しみる部分の処置、かぶせ物や入れ歯の調整、かみ合わせの確認など、家庭ではできない部分まで確認できます。歯ぐきが下がっている原因は人によって違うため、見た目だけで自己判断せず、状態に合わせたケアを受けることが大切です。
次のような症状がある場合は、なるべく早めに歯科医院で相談するのがおすすめです。歯ぐきの出血が続く、歯ぐきが下がってきた気がする、冷たいものがしみる、食べ物がよくはさまる、歯と歯の間が広がってきた、口臭が気になる、口の乾きが強い、入れ歯が当たる、歯が浮いたように感じる、歯が揺れる感じがする、といった変化が目安になります。
症状が軽いうちに原因を確認しておくことで、進行を防ぎやすくなります。
加齢による歯ぐきの変化が目立ちやすくなる背景には、「年齢」そのものだけでなく、長年積み重なった刺激があります。毎日の歯みがきの力加減、食いしばりや歯ぎしり、治療した歯の数、かぶせ物の境目、歯並び、生活習慣、持病、服用している薬など、さまざまな要素が少しずつ影響します。
若いころは問題なく保てていた口の中でも、年齢とともに回復力が落ちたり、だ液が減ったり、細かいところまで手入れしにくくなったりすることで、今まで表に出なかった問題が目立ちやすくなることがあります。つまり、年齢を重ねると突然歯ぐきが悪くなるというより、これまでの積み重ねが見えやすくなる、と考えたほうが実際に近い場合が多いです。
歯ぐきの下がりや出血、しみる症状を放置していると、最初は軽い違和感だったものが、少しずつ生活のしづらさにつながることがあります。たとえば、冷たい物を避けるようになる、固い物をかみにくくなる、歯みがきのときに気になる場所を避けるようになる、といった変化です。
こうした小さな避け行動が続くと、汚れが残りやすくなり、炎症や虫歯が進みやすくなります。さらに、歯と歯の間に食べ物がはさまりやすくなると、そのたびに不快感が増え、人前で食事を楽しみにくくなることもあります。見た目の問題だけでなく、食べる・話す・笑うといった毎日の快適さにも関わるため、早い段階でケアを始めることが大切です。
毎日ご自身で確認できることもあります。鏡を見たときに、前より歯が長く見えないか、歯と歯の間に黒いすき間が増えていないか、歯ぐきの色が赤っぽくなっていないかを確認してみてください。また、歯みがきのときに毎回同じ場所から血が出ないか、片側ばかりで食べていないか、口臭が強くなっていないかも大切なサインです。
さらに、冷たい物だけでなく、風が当たっただけでしみる、甘い物でも違和感がある、歯ブラシが当たると痛いという場合は、根元の刺激や虫歯が関わっていることもあります。症状の強さだけで判断せず、「以前と比べて変わったかどうか」を目安にすると気づきやすくなります。
年齢を重ねると、手先の動かしにくさ、視力の変化、疲れやすさなどによって、以前と同じように丁寧な歯みがきが難しくなることがあります。ご本人はしっかりみがいているつもりでも、奥歯の内側や歯の裏側、入れ歯のばねの周囲などに汚れが残り続けることがあります。
そのため、ご家族が「ちゃんとみがけているか」を責めるのではなく、「どこがみがきにくいか」「どの道具なら使いやすいか」を一緒に確認することが大切です。必要に応じて、歯科医院で本人にも家族にも分かりやすくケア方法を共有しておくと、無理なく続けやすくなります。歯ぐきの健康は、本人だけの努力ではなく、周囲の支えも大きな力になります。
歯ぐきが下がってきた気がする、年齢のせいなのか治療が必要なのか分からない、最近しみやすくなった、食べ物がはさまりやすい、といった悩みは、早めに相談することで対処しやすくなることがあります。
大阪メトロ谷町線の守口駅から徒歩3分、京阪本線の守口市駅から徒歩5分の菱田歯科医院は、通院しやすい立地にあり、地域に根ざした診療を行っている歯科医院です。加齢にともなう歯ぐきの変化は、見た目だけでなく、毎日の食事や会話のしやすさにも関わります。気になる症状が軽いうちに相談先を持っておくことが、将来の大きな負担を減らす第一歩になります。
歯ぐきの変化は、ある日急に大きく進むというより、毎日の小さな変化が積み重なって気づかれることが多いものです。そのため、「痛みが強くないから大丈夫」「まだ食べられるから問題ない」と考えてしまいがちですが、歯ぐきの病気や根元のトラブルは、静かに進むことがあります。
とくに、歯ぐきの変化は見た目の問題だけではありません。歯の支えが弱くなる、清掃しにくい場所が増える、しみるためにみがき残しが増える、口の乾きで細菌が増えやすくなる、といったように、いくつかの問題がつながって進むことがあります。だからこそ、症状を一つずつ別々に考えるのではなく、お口全体の使いやすさや清潔の保ちやすさまで含めて整えていくことが大切です。
また、加齢による変化への対応は、完璧を目指しすぎないことも大切です。毎日長時間みがくことよりも、負担の少ない方法で続けられること、今の自分に合う道具を選ぶこと、定期的に状態を見直すことのほうが、結果として長く良い状態を保ちやすくなります。無理なく続けられるケアを見つけることが、歯ぐきを守るいちばん現実的な方法です。
加齢によって歯ぐきに変化が出てくること自体は珍しいことではありません。しかし、それをそのまま放っておく必要はありません。
歯ぐきが下がる、しみる、出血する、食べ物がはさまる、口が乾く。こうした変化は、毎日のケアを少し見直したり、歯科医院で原因を確認したりすることで、悪化を防げることが多くあります。大切なのは、「年齢のせいだから仕方ない」とあきらめないことです。
早めに気づき、正しい方法でケアを続けることが、これから先も自分の歯で快適に食べ、話し、笑うためにつながっていきます。守口市で、歯ぐきの下がりや加齢によるお口の変化が気になる方は、症状が小さいうちにご相談ください。
Q1.年齢とともに歯ぐきが下がるのは普通ですか?
ある程度起こりやすい変化ではありますが、年齢だけが原因とは限りません。歯周病、強い歯みがき、食いしばりなどが関係していることも多いため、気になる場合は確認が大切です。
Q2.歯ぐきが下がったら元に戻りますか?
自然に元通りに戻ることは多くありません。ただし、原因を取り除くことで、それ以上進まないようにしたり、しみる・炎症が出るなどの症状を減らしたりすることは期待できます。
Q3.冷たいものがしみるのは虫歯ですか?
虫歯の場合もありますが、歯ぐきが下がって歯の根元が見えていることでしみることもあります。原因によって対応が異なるため、自己判断はおすすめできません。
Q4.歯間ブラシとフロスはどちらがいいですか?
お口の状態によって変わります。すき間があるところは歯間ブラシ、せまいところはフロスが向いていることが多いです。合わないサイズを使うと傷つけることがあるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
Q5.口が乾くと歯ぐきにも悪いですか?
はい、影響があります。口が乾くと汚れが残りやすくなり、歯ぐきの炎症や口臭、根元の虫歯などが起こりやすくなります。
Q6.どのくらいの頻度で歯科医院を受診したほうがいいですか?
お口の状態によって異なりますが、歯ぐきが気になる方や、出血・しみる・食べ物がはさまるなどの症状がある方は、早めの相談がおすすめです。定期的に確認することで、悪化を防ぎやすくなります。
・医院情報
守口市の歯医者
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菱田(ひしだ)歯科医院
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