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2025年12月22日
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高齢者が虫歯・歯周病になりやすい理由と予防策

高齢者が虫歯・歯周病になりやすい理由と予防策

守口駅から通いやすい菱田歯科医院がやさしく解説します

はじめに

高齢になると、「若い頃は虫歯が少なかったのに、最近急に増えた」「歯ぐきが腫れやすくなった」「入れ歯のまわりがよく汚れる」といったお悩みが増えてきます。

大阪府守口市・守口駅徒歩圏内にある菱田歯科医院にも、同じようなお悩みを持つ方やご家族の相談が多く寄せられています。

 

実は、年齢そのものが「虫歯や歯周病の原因」ではありません。

身体や生活習慣、飲んでいるお薬などが少しずつ変化し、それが積み重なった結果として、お口の中のトラブルが増えやすくなっているのです。

 

このコラムでは、難しい専門用語をできるだけ使わず、「なぜ高齢者は虫歯・歯周病になりやすいのか」「どうすれば防げるのか」を、守口市周辺にお住まいの皆さまにも分かりやすくお伝えします。

大阪府守口市で歯医者をお探しの方や、守口駅近くで通いやすい歯科医院を探している方は、ぜひ最後までお読みください。

 

1.高齢になると、お口の中はどう変わる?

 

高齢になると、次のような変化が重なって、お口の環境が大きく変わってきます。ここを理解しておくと、「なぜ今までと同じケアでは足りないのか」が見えてきます。

 

【1-1 だ液(つば)が減りやすくなる】

・年齢とともに、だ液の出る量が少なくなったり、ねばねばしやすくなったりします。

・高血圧・心臓病・糖尿病・うつ・不眠症などで飲むお薬の中には、「口が渇きやすくなる副作用」を持つものが多くあります。

・だ液は、お口の「自動洗浄機」のような存在で、食べカスを流し、虫歯菌が出す酸を中和し、歯や歯ぐきを守ってくれます。

 

そのだ液が減ると、虫歯や歯周病、口臭、口の中のカビなど、さまざまなトラブルが一気に増えやすくなります。

「最近、口の中がネバネバする」「朝起きたときに口の渇きが気になる」と感じる方は要注意です。

 

【1-2 歯ぐきが下がり、歯の根元が見えやすくなる】

長年使ってきた歯は、少しずつ歯ぐきが下がり、歯の根元(歯の「根っこ」に近い部分)が表に出てきます。

根元の部分は、もともと歯ぐきや骨の中に隠れていた場所なので、表に出ることを前提に作られていません。

表に見えている白い部分に比べてやわらかく、虫歯になりやすく、進行も早いのが特徴です。

 

高齢者に多い「根元の虫歯」は、この歯ぐきの変化が大きく関係しています。歯ぐきが下がって黄ばんだ部分や凹みが見えてきたら、早めに歯科でチェックすることが大切です。

 

【1-3歯周病が進みやすい土台になる】

加齢とともに、身体全体の免疫力(バイ菌と戦う力)が弱くなり、炎症を抑える力も落ちてきます。

そのため、若い頃と同じ程度の汚れでも、歯ぐきの炎症が強く出やすくなり、歯周病が進行しやすくなります。

「少し腫れているかな」「歯みがきのときに血が出る」程度でも、放置すると歯を支える骨が静かに溶けていってしまいます。

 

【1-4 全身の病気や体力の低下の影響】

・糖尿病、心臓病、脳卒中、骨粗しょう症などの持病があると、歯周病が悪化しやすくなることが分かっています。

・足腰が弱くなったり、認知症が進行したりすると、歯みがきにかけられる時間や、通院の回数も減りがちです。

・一度治療しても、通院の中断やケア不足で、再び悪化してしまうことも少なくありません。

 

こうした「全身状態」と「生活の変化」が合わさることで、お口の中のリスクが高くなっていきます。

 

2.高齢者が虫歯になりやすい主な理由

 

ここからは、「虫歯」についてもう少し具体的に見ていきます。

高齢者の虫歯には、若い頃とは違う特徴があります。

 

【2-1 歯の根元にできる虫歯(根面う蝕)が増える】

高齢者の虫歯の多くは、

・歯と歯ぐきの境目

・歯の根元

・かぶせ物や詰め物の周り

などにできやすくなります。

 

これは、歯ぐきが下がって根元が露出すること、そしてだ液の減少により歯の自浄作用が弱くなることが重なって起こります。

 

根元の虫歯には、次のような特徴があります。

・冷たいものがしみやすい

・少し黒く見えるだけでも、中で大きく広がっていることがある

・柔らかい部分なので、削る量や治療の回数が増えがち

・歯ブラシが当てにくく、再発もしやすい

 

歯の根元に段差や黒い筋が見える場合は、痛みがなくても早めの受診をおすすめします。

 

【2-2 だ液の減少で、歯が「溶けやすい」環境になる】

だ液には、

・虫歯菌が出す酸を中和する

・歯の表面を修復(再石灰化)する

・食べカスを洗い流す

といった大切な働きがあります。

 

だ液が減ると、

・お口の中が酸性に傾きやすい

・歯の表面からミネラル(カルシウムなど)が溶け出しやすい

・食べカスや細菌が長時間残りやすい

といった状態になり、虫歯が増えやすくなります。

 

【2-3 お薬の副作用と虫歯】

高齢者は、複数のお薬を飲んでいることが多く、その中には「だ液を出にくくする作用」を持つものがたくさんあります。

・血圧を下げる薬

・心臓の薬

・うつや不安を抑える薬

・アレルギーの薬

・睡眠薬 などが代表的です。

 

こうした薬の影響で口が乾くと、歯の根元だけでなく、歯と歯の間や、かぶせ物・詰め物のすき間にも虫歯ができやすくなります。

「薬を飲み始めてから口の渇きが気になる」「夜中によく水を飲むようになった」という場合は、歯科でも一度相談してみましょう。

 

【2-4 食習慣の変化】

高齢になると、

・硬いものが食べにくくなり、柔らかい加工食品や甘い飲み物が増える

・間食の回数が増える

・「少しずつ、だらだら食べる」時間が長くなる

といった変化が起こりやすくなります。

 

歯は、食べるたびに虫歯菌が出す酸にさらされ、その後、だ液の力で回復しています。

「甘いものを食べる回数」が多くなるほど、歯が酸にさらされる時間が長くなり、虫歯のリスクが上がります。

 

【2-5 歯みがきが「難しくなる」】

・手のこわばりや震え(リウマチ、パーキンソン病など)

・視力の低下

・腰や肩の痛み

・認知症による「歯みがきの手順」を忘れてしまう

などの理由から、同じ時間歯みがきをしていても、お口の中の汚れを十分に落とすことが難しくなっていきます。

 

「磨いているつもり」でも、「磨けていない場所」が増えてしまうため、虫歯や歯周病の原因となる汚れや細菌が残りやすくなります。

 

3.高齢者が歯周病になりやすい主な理由

 

歯周病は、「歯を支える骨が少しずつ溶けていく病気」です。

高齢者では、次のような理由で特に進行しやすくなります。

 

【3-1 長年の蓄積と、免疫力の低下】

歯周病の原因となる細菌は、若い頃からお口の中に存在します。

しかし、年齢を重ねるほど「細菌にさらされている期間」が長くなり、少しずつ歯ぐきや骨がダメージを受けていきます。

 

さらに、加齢によって体の免疫力が落ちると、炎症が長引き、治りにくくなります。

「同じくらい汚れが付いていても、高齢になるほど歯周病が悪化しやすい」のは、このためです。

 

【3-2 全身の病気との関係】

近年は、歯周病と

・糖尿病

・心筋梗塞・狭心症などの心臓の病気

・脳梗塞などの脳の病気

・肺炎

・要介護状態の悪化

などとの関連が多く報告されています。

 

歯ぐきで起こった炎症の物質や細菌が血管を通じて全身に回り、生活習慣病やいわゆる「フレイル(虚弱)」を悪化させる可能性があると考えられています。

そのため、歯周病のコントロールは「歯を守るため」だけでなく、「全身の健康のため」にも重要です。

 

【3-3  生活スタイルの変化】

・定期検診の間隔が空きがちになる

・介護が必要になり、通院が難しくなる

・「痛くないから」と治療を先延ばしにしてしまう

などの理由で、歯周病が進行しても気づきにくくなります。

 

日本人の高齢者を対象にした研究でも、重い歯周病が長期間続いてしまうケースが多いことが示されています。

早期発見・早期治療のためにも、「痛みがないうちから歯医者に行く」ことが大切です。

 

4.おうちでできる予防策

 

高齢者のお口は確かにトラブルが増えやすくなりますが、「適切なケア」を行えば、予防も十分可能です。

ここでは、ご自宅でできる具体的な対策をまとめました。

 

【4-1 歯ブラシ選びと磨き方の工夫】

・小さめのヘッドで、毛先がやわらかめ~ふつうの歯ブラシを選ぶ

・持ち手が太い歯ブラシや、柄にペンのキャップ・スポンジなどを巻いて握りやすくする

・力を入れすぎず、「なでるように」細かく動かす

 

特に大切なのは、

・歯と歯ぐきの境目

・歯の根元

・かぶせ物やブリッジの周り

・入れ歯のバネがかかっている歯

です。

 

手が不自由な方には、電動歯ブラシが役立つ場合もありますが、使い方を間違えると逆に歯ぐきを傷つけることもあります。

菱田歯科医院では、お口の状態に合わせて「適切な歯ブラシ・電動歯ブラシの選び方と使い方」をていねいにお伝えしています。

 

【4-2 歯と歯の間のお掃除】

高齢になるほど「歯と歯の間のすき間」が広がり、ここに汚れがたまりやすくなります。

歯ブラシだけでは落としきれないため、

・歯間ブラシ

・デンタルフロス

などを併用すると効果的です。

 

最初は難しく感じるかもしれませんが、歯科医院で使い方を一度習ってしまえば、ご自宅でも続けやすくなります。

 

【4-3 フッ素入り歯みがき剤の活用】

フッ素は、

・歯を修復しやすくする

・歯を酸に溶けにくくする

・虫歯菌の働きを弱める

といった作用があり、高齢者の根元の虫歯予防にも有効です。

 

特に、根元の虫歯が多い方には、濃度の高いフッ素入り歯みがき剤やフッ素塗布がすすめられています。

「自分に合うフッ素の種類や使い方が分からない」という場合は、遠慮なくご相談ください。

 

【4-4 だ液を増やす生活のコツ】

・こまめに水分をとる(砂糖入り飲料は控えめに)

・食事では、よく噛むように心がける

・唾液腺マッサージや、お口の体操(あいうべ体操など)を行う

・キシリトールなど砂糖を使っていないガム・タブレットを活用する

 

ガムを噛むことは、だ液の量を増やし、口の渇きのつらさを軽くする助けになるとされています。

ただし、入れ歯が合っていない方や、顎の関節にトラブルがある方には向かない場合もあるため、歯科医師に相談しながら取り入れると安心です。

 

【4-5 食習慣の見直し】

・「甘いものを食べる回数」を減らす(量よりも回数が重要)

・寝る前の甘いお菓子・ジュースは控える

・砂糖入りの飴を、長時間なめ続けない

・間食にはナッツ・チーズ・無糖ヨーグルトなど、虫歯になりにくいものを選ぶ

 

こうした工夫は、根元の虫歯や、かぶせ物のすき間の虫歯予防に大きく役立ちます。

 

5.歯科医院でできる予防策

 

【5-1 定期検診とクリーニング】

高齢者では、3~4か月ごとの定期検診がすすめられることが多くなります。

・歯ぐきの状態のチェック

・歯周ポケットの深さの測定

・歯石やバイオフィルム(細菌のかたまり)の除去

・根元の虫歯の早期発見

・入れ歯・かぶせ物のチェック

などを行うことで、重症化する前に手を打つことができます。

 

【5-2だ液・お薬のチェック】

・お口の渇きの程度

・飲んでいるお薬の種類と本数

・持病(糖尿病・心臓病など)の状況

これらを総合的に確認し、必要に応じて、

・主治医の先生への情報提供

・お薬手帳を見ながらのリスク説明

・だ液を増やすケア用品の提案

を行います。

 

【5-3高齢者向けの歯周病ケア】

高齢者の歯周病予防では、

・歯周病の進行度に合わせた歯石取り

・歯ぐきの深いところのクリーニング

・歯ブラシ・歯間ブラシの使い方指導

・禁煙・食事・運動など生活習慣のアドバイス

が組み合わされます。

 

歯周病をしっかりコントロールすることは、糖尿病や心臓病など全身の病気の安定にもつながると考えられています。

 

【5-4入れ歯の調整とクリーニング】

・入れ歯が合わずに一部の歯だけに強い力がかかっている

・入れ歯のバネの周りに汚れがたまり、虫歯や歯周病が進んでいる

こうした状態を放置すると、残っている大切な歯を失う原因にもなります。

 

定期的に、

・かみ合わせの調整

・入れ歯専用のクリーニング

・入れ歯安定剤の使い方の確認

を行うことで、お口全体を長く守りやすくなります。

 

【5-5 守口市・守口駅周辺での通いやすさ】

高齢者の予防で何より大切なのは、「無理なく通い続けられること」です。

菱田歯科医院は、大阪府守口市、京阪本線守口市駅から徒歩圏内、地下鉄谷町線守口駅からも徒歩で通える場所にあり、

お仕事帰りやお買い物のついでに通院しやすい環境です。

 

地域に根ざした歯科医院として、守口市周辺にお住まいの高齢の方、そしてそのご家族の皆さまのお口の健康を長くサポートいたします。

ホームページからも診療情報をご確認いただけます。

 

6.ご家族・介護者の方へ

 

ご本人だけではなく、ご家族や介護者の方の協力も、高齢者の虫歯・歯周病予防には欠かせません。

 

・「痛いと言わないから大丈夫」ではなく、「最近よく噛めているか」「硬いものを避けていないか」に目を向ける

・歯ブラシを持つのが難しい場合は、家族が仕上げ磨きを手伝う

・口臭が急に強くなった、よくむせる、食事に時間がかかるようになった…といったサインを見逃さない

 

こうした小さな変化は、お口や全身のトラブルの「初期サイン」であることも少なくありません。

守口市周辺で、「介護中の家族の歯みがきがうまくできない」「どのタイミングで歯医者に連れていけばいいか分からない」とお悩みの方は、

一度、菱田歯科医院にご相談ください。介護の状況をお聞きしながら、無理のないケア方法を一緒に考えていきます。

 

7.まとめ ― 年齢のせいにしない「お口の未来」づくり

 

・高齢者は、だ液の減少、歯ぐきの下がり、全身の病気やお薬の影響などが重なり、虫歯・歯周病が増えやすくなります。

・特に、歯の根元の虫歯と歯周病は、高齢者で注意したい代表的なお口の病気です。

・ご自宅での歯みがき・フッ素・食事の工夫に加え、定期的な検診と専門的なクリーニングを組み合わせることで、「年齢を重ねても自分の歯で食べる」ことに近づけます。

・お口の健康は、全身の健康や生活の質にも密接につながっています。

 

「なんとなく噛みにくい」「最近、口がよく乾く」「歯ぐきから血が出る」――

どれも、早めに相談していただきたいサインです。

 

大阪府守口市・守口駅近くの菱田歯科医院では、高齢の方のお口の状態や全身の病気・お薬の内容もふまえ、

一人ひとりに合わせた予防プランをご提案しています。

気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

 

よくある質問(FAQ)

 

Q1.年をとると、虫歯や歯周病になるのは仕方がないのでしょうか?

A.「年齢そのもの」が原因ではありません。

だ液の減少、歯ぐきの変化、全身の病気やお薬、歯みがきのしづらさなど、さまざまな要因が重なって起こります。

逆に言えば、それぞれの要因に合わせて対策を行えば、高齢になってもお口の健康を保つことは十分に可能です。

 

Q2.入れ歯だから、もう歯医者に行かなくてもいいですか?

A.入れ歯の方こそ、定期的な受診をおすすめします。

残っている歯の虫歯・歯周病、入れ歯と歯ぐきのあいだの汚れ、かみ合わせのバランスなどを放置すると、少ない本数でがんばっている歯に大きな負担がかかり、さらに抜歯が必要になることがあります。

入れ歯の調整と合わせて、残っている歯や歯ぐきのチェックを受けましょう。

 

Q3.口が乾いてつらいのですが、何科に相談したらいいですか?

A.まずは歯科にご相談ください。

お口の中の状態や、お薬手帳の内容を確認し、歯科でできる乾燥対策やだ液を増やす工夫をご提案します。

必要に応じて、かかりつけ内科などと連携しながら対応していきます。

 

Q4.介護中の家族の歯みがきが難しく、しっかり磨けているか不安です。

A.介護の状況に応じた「現実的なケア」を一緒に考えることが大切です。

・どのタイミングなら磨きやすいか

・ご本人が嫌がりにくい姿勢や声かけ

・スポンジブラシや口腔ケア用ジェルの使い方

など、実際の生活に落とし込んだ方法を歯科でお伝えできます。

守口市周辺で介護中の方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

Q5.守口市周辺で、高齢者でも通いやすい歯科医院を探しています。

A.菱田歯科医院は、京阪本線守口市駅・地下鉄谷町線守口駅から徒歩で通える場所にあります。

階段の上り下りが心配な方や、ご家族と一緒に来院したい方にも通いやすい環境づくりを心がけています。

具体的な通院方法やご予約については、お電話やホームページからお気軽にお問い合わせください。

 

 

【医院情報】

 

守口市の歯医者

最寄り駅 京阪本線   守口市駅徒歩5分

地下鉄谷町線 守口駅徒歩3分

 

菱田(ひしだ)歯科医院

〒570-0081

大阪府守口市日吉町2丁目3−5

電話番号 06-6996-5565。

ご予約はこちらのHPから

診療時間

月火水金 9時~11時30分  15時~19時30分

 

木土   9時~11時30分

 

土曜午後 完全予約制 14時~16時30分まで

 

本コラムでは、高齢者の虫歯や歯周病について、守口市の菱田歯科医院ができるだけわかりやすく詳しく解説しています。疑問や不安があれば、お気軽にご相談ください。

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