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急に歯がズキズキ痛くなったり、食事中に詰め物やかぶせものが外れたりすると、強い不安を感じる方が多いです。
「痛み止めで様子を見てもいいのか」「外れたものは捨てていいのか」「すぐ受診した方がいいのか」と迷いやすいですが、自己判断で放置すると治療が大きくなることがあります。
特に、見た目は小さな変化でも、実際には歯の中や歯ぐきの周りで炎症が進んでいる場合があります。歯の痛みや腫れでは、原因に対する歯科治療が基本で、抗菌薬がいつも必要になるわけではないことが示されています。
この記事では、急な歯の痛みと、詰め物・かぶせものが取れたときに知っておきたい対処法を、できるだけ分かりやすく整理します。
急な歯の痛みといっても、原因は一つではありません。
痛みが出るきっかけや、痛み方によって、考えられることが変わります。
・ 冷たい物でしみるか
・ 甘い物でしみるか
・ 噛んだときだけ痛いか
・ 何もしなくても痛いか
・ 歯ぐきが腫れているか
・ 夜に強くなるか
冷たい物や甘い物でしみる場合
冷たい飲み物や甘い物でしみる場合は、比較的初期のむし歯、詰め物のすき間、歯のすり減り、歯ぐきが下がったことによる刺激などが考えられます。
詰め物が取れた直後にも、今まで覆われていた部分が刺激を受けやすくなるため、しみやすくなります。
このときに考えられる主な原因は次のとおりです。
・ 初期のむし歯
・ 知覚過敏
・ 詰め物の境目のすき間
・ 歯のすり減り
・ 詰め物が外れたことによる露出
何もしなくてもズキズキする場合
何もしていないのにズキズキ痛む場合は、歯の中の神経に強い炎症が起きていることがあります。
このタイプの痛みは、夜や横になったときに強くなりやすく、睡眠に影響することもあります。
次のような状態があるときは、早めの受診が大切です。
・ 何もしなくても脈打つように痛む
・ 夜になると痛みが増す
・ 横になるとつらい
・ 痛みで眠れない
・ 痛み止めが切れるとすぐつらくなる
噛むと痛い場合
噛んだときだけ痛い場合は、歯の根の先の炎症、歯のひび、かぶせものの下のむし歯、噛み合わせの負担などが考えられます。
食いしばりや歯ぎしりが強い方では、歯や修復物に負担が集中しやすく、詰め物やかぶせものが外れたり、欠けたりする原因になります。
よくあるサインは次のとおりです。
・ 硬い物で痛い
・ 噛んだ瞬間に痛い
・ 噛んでから離すときに痛い
・ 同じ場所の詰め物が何度も外れる
・ 朝にあごがだるい
歯ぐきが腫れて痛い場合
歯ぐきが腫れて痛い場合は、歯の根の感染や歯周病による炎症が関係していることがあります。
顔まで腫れてきた、口が開けにくい、熱っぽい、飲み込みにくいなどがある場合は注意が必要です。
特に気を付けたい症状は次のとおりです。
・ 歯ぐきが赤く大きく腫れている
・ 膿のような味がする
・ 顔まで腫れている
・ 飲み込みにくい
・ 息苦しい
・ 発熱やだるさがある
詰め物やかぶせものが取れたとき、『ただ付け直せば終わり』と思われることがあります。
ですが、実際には取れた原因を確かめることが大切です。
修復物のトラブルには、再発むし歯、歯や修復物の破折、接着の劣化、噛む力の問題などが関わることが多く、修復物の寿命はさまざまな要因で左右されます。
主な原因は次のとおりです。
・ 接着の力が弱くなっている
・ 詰め物やかぶせものの下でむし歯が再発している
・ 歯ぎしりや食いしばりで強い力がかかっている
・ 土台の歯が欠けている
・ 歯にひびや割れがある
・ 噛み合わせが変化している
接着の力が弱くなっている
長年使っている詰め物やかぶせものは、毎日の食事や温度変化、噛む力の積み重ねで少しずつ外れやすくなることがあります。
見た目には問題がなくても、内側ではゆるみが進んでいることがあります。
・ 長く同じ物を使っている
・ 以前から少し浮いた感じがあった
・ 硬い物を噛んだ拍子に外れた
・ 見た目に大きな割れがない
中でむし歯が再発している
以前治療した歯でも、詰め物やかぶせものの境目から再びむし歯になることがあります。
外からは見えにくく、取れて初めて気づくことも少なくありません。
・ 少ししみるようになっていた
・ 食べ物が詰まりやすかった
・ 境目に引っかかりを感じていた
・ 前より口臭が気になっていた
・ 取れたあとに黒っぽい所が見える
強い噛む力がかかっている
食いしばりや歯ぎしりがあると、詰め物やかぶせものに繰り返し強い力がかかります。
その結果、浮いたり、外れたり、土台の歯にひびが入ったりすることがあります。
・ 朝起きるとあごが疲れている
・ 歯がすり減っている
・ 肩やこめかみが重い
・ 頬の内側をよく噛む
・ 同じ場所のトラブルを繰り返す
急なトラブルでは、最初の対応が大切です。
慌てて無理に戻したり、放置したりすると、余計に悪化することがあります。
まず行いたいことは次のとおりです。
・ 取れた物を捨てない
・ 口の中をやさしく清潔にする
・ 外れた側で噛まない
・ 刺激の強い物を避ける
・ 早めに歯医者へ連絡する
1 取れた物は捨てずに保管する
詰め物やかぶせものが取れたら、軽く洗って清潔な容器や袋に入れて保管してください。
保管のポイントは次のとおりです。
・ 流水で軽く洗う
・ 強くこすらない
・ 小さな容器に入れる
・ 受診時に忘れず持参する
2 お口の中をやさしく清潔にする
取れた部分は、食べ物が詰まりやすく、汚れがたまりやすくなります。
やわらかい歯ブラシで周囲をやさしくみがき、食後は軽くうがいをして清潔を保ちます。
意識したいことは次のとおりです。
・ 強くこすらない
・ 尖った物でつつかない
・ やわらかい歯ブラシを使う
・ 食後に軽くうがいをする
・ 痛みが強いときは無理に触らない
3 反対側で噛む
外れた歯で噛むと、しみたり、欠けたり、痛みが強くなったりすることがあります。
受診までの間は、できるだけ反対側で噛むようにした方が安心です。
避けたい行動は次のとおりです。
・ 外れた部分で硬い物を噛む
・ ガムやキャラメルを食べる
・ 痛みを確かめるために何度も噛む
・ 無意識にいつもの側で噛み続ける
4 刺激の強い物を避ける
取れた場所や痛みのある歯は刺激に敏感です。
受診までの間は、食事内容にも少し注意すると悪化しにくくなります。
避けたい物は次のとおりです。
・ 冷たい飲み物
・ 熱すぎる食べ物
・ 甘い物
・ 硬いせんべい
・ 粘りの強い食べ物
5 早めに歯科医院へ連絡する
痛みが軽くても、取れたまま長く放置するのはおすすめできません。
早めに連絡した方がよい理由は次のとおりです。
・ しみやすくなる
・ 歯が欠けやすくなる
・ 中でむし歯が進んでいることがある
・ 急に痛みが悪化することがある
・ 治療が軽いうちに済むことがある
受診まで少し時間が空く場合は、応急的にできることもあります。
ただし、応急処置はあくまで一時しのぎです。
原因そのものを治しているわけではないため、症状が少し落ち着いても受診は必要です。
応急処置として考えられることは次のとおりです。
・ 市販の痛み止めを使う
・ 頬の外側から冷やす
・ 応急用材料を使う
・ 安静にする
・市販の痛み止めを使う
急な歯痛では、禁忌がなければ市販の痛み止めを用法どおりに使う方法があります。
・ 説明書の用法用量を守る
・ 飲み合わせに注意する
・ 体質や持病がある場合は無理をしない
・ 痛みが引いても受診は必要
頬の外側から冷やす
腫れや熱っぽさがあるときは、頬の外側から短時間冷やすと少し楽になることがあります。
・ 保冷材は布で包む
・ 短時間だけ当てる
・ 冷やしすぎない
・ 不快なら無理に続けない
応急用の材料を使う
薬局などで販売されている応急用の材料が役立つこともあります。
ただし、使うときは次の点に注意が必要です。
・ 長期間そのままにしない
・ 無理に詰め込みすぎない
・ 強い痛みがあるときは無理に触らない
・ 最終的には歯科医院で確認してもらう
急な歯のトラブルでは、良かれと思った行動が逆効果になることがあります。
・ 家庭用の接着剤で付ける
・ 何度も自分ではめ直す
・ 強く噛んで確認する
・ 指や舌で何度も触る
・ 薬だけで済ませようとする
家庭用の接着剤で付ける
瞬間接着剤などを使うのは避けてください。
歯や歯ぐきを傷めるだけでなく、歯科医院での処置を難しくすることがあります。
・ 正しい位置に戻せない
・ 歯ぐきを刺激する
・ あとで外しにくくなる
・ かえって歯を傷める
何度も自分ではめ直す
取れた物を何度も自分で戻そうとすると、歯や修復物を傷めることがあります。
・ 何度も押し込む
・ 合うかどうか試し続ける
・ 硬い物を噛んで確認する
・ 違和感があるのに無理に使う
指や舌で何度も触る
気になって触ってしまう方は多いですが、刺激が増えると痛みが気になりやすくなります。
・ 舌で押し続ける
・ 指で何度も確認する
・ つまようじで触る
・ 鏡を見ながらいじり続ける
抗菌薬に頼りすぎる
歯の痛みや腫れでは、抗菌薬が必要ないことも多いです。
まず原因への歯科治療が重要であり、薬だけでは根本的な解決にならないことがあります。
歯のトラブルでは、急ぎ具合が分かりにくいことがあります。
次のような症状がある場合は、できるだけ早く歯医者へ相談してください。
・ 何もしなくても強くズキズキ痛む
・ 夜眠れないほど痛い
・ 顔や歯ぐきが腫れてきた
・ 口が開けにくい
・ 噛めないほど痛い
・ 熱っぽい
・ 膿のような味がする
・ 歯が大きく欠けた
・ 出血が止まりにくい
特に、次の状態はより注意が必要です。
・ 首まで腫れている
・ 飲み込みにくい
・ 息苦しい
・ 話しにくい
・ 目の周りまで腫れている
これらは緊急対応が必要なサインです。
歯医者での治療内容は、原因によって変わります。
よくある対応は次のとおりです。
・ そのまま再装着する
・ 新しく作り直す
・ むし歯を取り除く
・ 歯の中の治療を行う
・ 噛み合わせを調整する
・ 必要に応じて歯ぎしり対策をする
再装着できる場合
外れた物が壊れておらず、歯の状態も保たれていれば、調整して付け直せることがあります。
ただし、見た目が無事でも内側まで確認することが必要です。
作り直しが必要な場合
中でむし歯が再発していたり、土台が欠けていたりすると、新しい詰め物やかぶせものが必要になることがあります。
早めに受診するほど、治療の範囲を抑えやすくなります。
痛みが強い場合
歯の中の炎症が強いときは、見た目の修復より先に、痛みの原因に対する治療が必要になることがあります。
症状の原因を見極めたうえで進めることが、再発を減らす近道です。
痛みが少し引くと、『自然に治ったかもしれない』と思う方もいます。
ですが、症状が表に出にくくなっただけで、中では悪化していることがあります。
放置で起こりやすいことは次のとおりです。
・ 歯の中の炎症が進む
・ 突然強く痛み出す
・ 歯ぐきが腫れる
・ 歯がさらに欠ける
・ 根の治療が必要になる
・ 別の歯やあごに負担が偏る
小さなトラブルのうちに対応した方が、治療期間や費用、身体への負担を抑えやすいです。
急なトラブルを完全にゼロにすることは難しくても、起こりにくくすることはできます。
日頃から意識したいことは次のとおりです。
・ 毎日の歯みがきを丁寧にする
・ 歯と歯の間も清掃する
・ 定期検診を受ける
・ 食いしばりのサインを見逃さない
・ 小さな違和感を放置しない
毎日の予防で意識したいことは次のとおりです。
・ 力を入れすぎずにみがく
・ 境目を丁寧に清掃する
・ フロスや歯間ブラシを使う
・ 朝のあごのだるさに注意する
・ 少しの違和感でも早めに相談する
歯科医院の選び方
急な歯の痛みや、詰め物・かぶせものが取れたときは、早く相談できることが大切です。
守口で歯医者を探すときは、通いやすさだけでなく、急な症状への対応や説明の分かりやすさも見ておくと安心です。
・ 急な痛みや急患に対応しているか
・ 詰め物やかぶせものの相談がしやすいか
・ むし歯治療の説明が分かりやすいか
・ 駅から通いやすいか
・ 診療時間が生活に合っているか
・ 予防にも力を入れているか
急な歯の痛みや、詰め物・かぶせものが取れたときは、慌てずに順番に対応することが大切です。
・ 取れた物は捨てずに保管する
・ 口の中をやさしく清潔にする
・ 外れた側で無理に噛まない
・ 刺激の強い物を避ける
・ 応急処置は一時的と考える
・ できるだけ早く歯医者へ相談する
逆に、避けたいことは次のとおりです。
・ 家庭用の接着剤で付ける
・ 何度も自分ではめ直す
・ 強く噛んで確認する
・ 指や舌で何度も触る
・ 薬だけで済ませようとする
痛みが軽いから大丈夫、取れただけだから様子見でいい、と考えてしまうと、治療が大きくなることがあります。
早めに相談することが、歯を長く守るための近道です。
Q1. 詰め物が取れたけれど、痛くないなら急がなくても大丈夫ですか。
Q2. 取れたかぶせものは洗って持って行っていいですか。
Q3. 市販の接着剤で付けてもいいですか。
Q4. 歯がズキズキ痛むとき、抗菌薬を飲めば治りますか。
Q5. 受診までの間、食事で気を付けることはありますか。
守口市の歯医者
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