blog コラム
鏡を見たときに「以前より歯が長く見える」「歯と歯の間にすき間ができた」「冷たい物がしみる」と感じる場合、歯ぐきが下がる「歯肉退縮」が起きている可能性があります。
歯肉退縮は、年齢だけで起こるものではありません。歯周病、強すぎる歯磨き、歯並び、歯ぐきの薄さ、食いしばり、矯正治療に伴う歯の位置変化など、複数の要因が重なって生じます。
歯ぐきが下がった部分は、自然に元の位置へ戻ることがほとんどありません。しかし、原因を見つけて進行を抑え、しみる症状を軽くし、必要に応じて露出した根を覆う治療を行うことは可能です。
治療の目的は見た目だけではありません。歯を磨きやすくし、根面の虫歯や摩耗を防ぎ、長く歯を守ることも大切な目的です。
大阪府守口市の菱田歯科医院では、下がった部分だけを見るのではなく、歯周病の有無、歯磨きの力、かみ合わせ、歯並び、歯ぐきの厚みなどを確認し、一人ひとりに合った対応を検討します。
歯肉退縮とは、歯を覆っていた歯ぐきの縁が本来の位置より下がり、歯の根の表面が見えるようになった状態です。
・歯が以前より長く見える
・歯の根元が黄色っぽく見える
・歯と歯の間に黒い三角形のすき間ができる
・冷たい水や歯ブラシでしみる
・根元に段差やくぼみがある
・歯ぐきの左右差が目立つ
歯の頭の部分は硬いエナメル質で守られていますが、歯の根の表面はそれより柔らかいため、露出すると知覚過敏、摩耗、根面虫歯などが起こりやすくなります。見た目に大きな変化がなくても、歯科検診で初めて見つかることがあります。
歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまった細菌のかたまりが炎症を起こし、歯を支える組織を壊していく病気です。進行すると、歯を支える骨が減少し、その位置に合わせて歯ぐきも下がることがあります。
・歯磨きのときに血が出る
・歯ぐきが赤い、腫れている
・口臭が気になる
・歯が動く感じがある
・歯と歯の間が広がった
歯周病による歯肉退縮では、一部分だけでなく複数の歯に変化が出ることがあります。また、腫れていた歯ぐきが歯周病治療によって引き締まり、治療後に歯が長く見える場合もあります。これは炎症が改善した結果ですが、露出した根に知覚過敏や虫歯の危険がある場合は別の対策が必要です。
汚れを落とそうとして強く磨きすぎると、歯ぐきや歯の根元に繰り返し負担が加わります。特に、硬い歯ブラシで大きく横磨きをする習慣がある方は注意が必要です。
・歯ブラシの毛先が短期間で広がる
・利き手側の特定部位だけ下がっている
・犬歯や小臼歯の外側が削れている
・歯の根元に横向きの溝がある
・磨くと痛いのに力を緩められない
歯磨きは単純に弱ければよいわけではありません。汚れを落としながら歯ぐきを傷つけない力加減が重要です。適切な力や動かし方は歯ブラシの種類や歯並びによって異なるため、歯科医院で実際の磨き方を確認することが大切です。
歯ぐきの厚みや、その内側にある骨の厚みには個人差があります。もともと歯ぐきが薄く、歯の形が細長い方は、炎症や歯磨きの刺激によって歯肉退縮が起こりやすい傾向があります。
・歯ぐきが薄く歯の根が透けて見える
・歯の輪郭が細長い
・前歯の外側の骨が薄い
・小さな刺激でも退縮が目立ちやすい
歯ぐきが薄いこと自体が病気というわけではありません。しかし、薄い場所へ強い力や炎症が加わると変化が起きやすくなります。治療を考えるときは、見えている歯ぐきだけでなく、周囲の歯ぐきの厚みや幅も確認する必要があります。
歯があごの骨の外側へ傾いている場合、その歯を覆う骨や歯ぐきが薄くなり、歯肉退縮が生じやすくなることがあります。
・八重歯や重なった歯がある
・前歯が外側へ強く傾いている
・矯正中または矯正後に歯ぐきが下がった
・矯正装置周辺の歯磨きが難しい
・一部の歯だけ根が見えてきた
矯正治療が必ず歯肉退縮を起こすわけではありません。歯の移動方向、歯ぐきの厚み、清掃状態、治療前からの退縮などが影響します。矯正治療の前後に歯周組織を評価し、必要に応じて歯周病治療や歯ぐきの補強を検討します。
食いしばりや歯ぎしりが歯肉退縮の直接的な原因になるかは、歯磨きや歯周病ほど単純ではありません。ただし、強い力が繰り返しかかると、歯の根元に負担が集中し、欠けや摩耗が進むことがあります。
・朝にあごが疲れている
・歯の先がすり減っている
・頬の内側に白い線がある
・歯の根元がくさび形に欠けている
・特定の歯だけ強く当たる
根元の欠けと歯ぐき下がりが同時にある場合は、歯磨きの力、酸性飲食物、食いしばりなどを総合的に確認します。必要に応じて、かみ合わせの確認、生活習慣の見直し、就寝時に使用するマウスピースなどを検討します。
詰め物や被せ物の境目が歯ぐきに合っていないと、汚れがたまりやすくなり、慢性的な炎症が起きることがあります。
・被せ物の周囲だけ赤い
・フロスが引っかかる
・境目から出血する
・治療した歯だけ歯ぐきが下がった
・被せ物の縁が見えてきた
原因が詰め物や被せ物にある場合は、清掃方法の改善だけでなく、形の修正や作り直しが必要になることがあります。見た目だけを覆っても炎症が残れば再発しやすいため、先に歯ぐきが安定する環境を整えることが大切です。
歯ぐきが下がっていても、すぐに歯が抜けるわけではありません。しかし、原因を放置すると症状が強くなったり、治療が複雑になったりすることがあります。
・冷たい物や風でしみる
・根元がすり減る
・根面虫歯ができる
・歯ブラシが当たると痛い
・見た目が気になる
・汚れがたまりやすくなる
特に根面虫歯は、歯の頭にできる虫歯と比べて進行が早い場合があります。歯肉退縮の深さだけでなく、現在も進行しているか、清掃できているか、虫歯や知覚過敏があるかを確認することが重要です。
歯肉退縮の治療を決めるには、下がった距離だけを測るのでは不十分です。歯周病、骨、歯の位置、根元の欠けなどを総合的に調べます。
・歯ぐきが下がった量の測定
・歯周ポケットと出血の検査
・歯の揺れの確認
・レントゲンによる骨の確認
・歯ぐきの厚みと幅の確認
・歯並び、かみ合わせの確認
・歯磨きの力と動かし方の確認
・根面虫歯や知覚過敏の確認
検査によって、歯肉退縮が現在も進んでいるか、歯周病の治療が必要か、知覚過敏や根面虫歯への処置が必要かを判断します。写真や測定値を残しておくと、見た目だけでは分かりにくい小さな変化も比較できます。
症状が軽く、見た目や清掃に大きな問題がない場合は、原因を減らしながら経過を確認します。ただし、何もしないのではなく、歯磨き方法や歯周病、根元への刺激を見直すことが必要です。
・歯磨きの力を修正する
・歯ブラシの硬さや大きさを変える
・歯間ブラシのサイズを合わせる
・歯石と細菌のかたまりを除去する
・合わない詰め物や被せ物を修正する
・酸性飲食物の取り方を見直す
・定期的に写真と数値で変化を確認する
進行が止まり、症状がなく、自分で清掃できている場合は、必ずしも外科治療が必要とは限りません。
歯の根が露出すると、冷たい物、甘い物、歯ブラシ、風などでしみることがあります。まずは刺激を減らし、根の表面を保護する処置を行います。
・知覚過敏用歯磨き剤を使用する
・歯科医院で薬剤を塗る
・表面をコーティングする
・強い歯磨きを改善する
・酸性飲食物の頻度を減らす
・必要に応じて樹脂で覆う
歯の神経を取る治療は通常、最初に選ぶ方法ではありません。根面虫歯、歯のひび、かみ合わせによる痛みなど、別の原因がないかを確認したうえで対応します。
歯の根元が大きく削れている場合は、歯の色に近い樹脂でくぼみを埋めることがあります。しみる症状を抑え、歯ブラシを当てやすい形に整えることが目的です。
・根元の欠けが深い
・知覚過敏が続く
・根面虫歯がある
・形の変化が見た目に影響する
・歯の根元の形が大きく失われている
一方で、樹脂を盛りすぎると汚れがたまりやすくなります。歯ぐきとの境目が滑らかになり、歯ブラシやフロスを無理なく当てられる形に整えることが重要です。
露出した歯の根は、歯の頭よりも酸に弱く、虫歯になりやすい部分です。特に唾液が少ない方、間食が多い方、甘い飲み物を頻繁に飲む方は注意が必要です。
・フッ素配合歯磨き剤を適切に使用する
・就寝前の歯磨きを丁寧に行う
・甘い飲食物を取る回数を減らす
・口の乾燥を放置しない
・根元の変色や軟らかさを定期的に確認する
初期の変化であれば、清掃方法の改善やフッ素の利用によって進行を抑えられる場合があります。穴ができている場合は、虫歯を取り除き、歯の色に近い材料などで修復します。
歯の根元の摩耗や欠けには、歯磨きだけでなく、食いしばり、歯ぎしり、酸性飲食物の取り方が重なっていることがあります。原因を一つに決めつけず、生活の中で負担が加わる場面を確認します。
・日中に上下の歯を接触させ続けない
・硬い物を一部の歯だけでかまない
・酸性飲料を口の中に長く含まない
・酸性飲食物の直後に強く磨かない
・就寝中の歯ぎしりが疑われる場合は相談する
必要に応じて、かみ合わせの確認や就寝時のマウスピースを検討します。ただし、歯を不用意に削るのではなく、症状や摩耗の進み方を確認しながら慎重に判断します。
歯肉退縮は、短期間で急に進む場合もあれば、同じ位置で長く安定する場合もあります。自分の感覚だけでは判断しにくいため、同じ条件で撮影した写真と測定値を残すことが役立ちます。
・歯ぐきの位置を定期的に測定する
・同じ角度から口腔内写真を撮る
・出血や歯周ポケットを確認する
・根面虫歯と摩耗を確認する
・歯ブラシや歯間ブラシのサイズを見直す
状態が安定していれば現在のセルフケアを続け、変化が見られた場合は原因を再確認します。定期管理は、処置を増やすためではなく、必要以上に削ったり治療したりせず、適切な時期に対応するために行います。
菱田歯科医院では、歯ぐきが下がった原因と現在の症状を確認したうえで、毎日の清掃を続けやすく、歯を長く守るための治療を段階的に進めます。
最初に確認する内容
・歯肉退縮の深さと範囲を記録する
・歯周ポケット、出血、歯石の有無を調べる
・必要に応じてレントゲンで歯を支える骨を確認する
・歯磨きの力、歯ブラシの当て方、使用中の清掃器具を確認する
・知覚過敏、根面虫歯、根元の欠けを調べる
・かみ合わせ、食いしばり、歯並びの影響を確認する
・詰め物や被せ物の形に問題がないか確認する
まず歯石と細菌のかたまりを除去し、歯ぐきの炎症を落ち着かせます。
・歯石や細菌のかたまりを取り除く
・出血や腫れが改善しているか確認する
・歯周ポケットの状態を定期的に記録する
単に「弱く磨く」と伝えるだけでなく、患者さまのお口に合う方法を具体的に説明します。
・歯ブラシの硬さと大きさを見直す
・毛先を当てる位置を確認する
・歯ブラシを動かす幅と力加減を調整する
・歯間ブラシなどの清掃器具が合っているか確認する
・知覚過敏用の薬剤を塗る
・露出した根の表面を保護する
・しみる原因が虫歯や歯のひびではないか確認する
根元に深いくぼみ、摩耗、根面虫歯がある場合は、歯の色に近い樹脂を用いて形を整える治療を検討します。
・歯の摩耗やかみ合わせを確認する
・日中の食いしばりに気づくための注意点を説明する
・必要に応じて就寝時に使用するマウスピースを検討する
被せ物や詰め物の形が炎症の原因となっている場合は、次の対応が必要かを判断します。
・境目の段差や汚れのたまりやすさを確認する
・必要に応じて形を調整する
・状態によっては再治療を検討する
・写真や測定値を治療前と比較する
・歯肉退縮が進行していないか確認する
・しみる症状が改善したか確認する
・毎日の歯磨きが無理なくできているか確認する
基本的な治療を行った後も歯肉退縮が進む場合は、歯磨きの力、歯周病の状態、歯並び、かみ合わせ、生活習慣をあらためて確認します。
・写真と検査値を以前の状態と比較する
・複数の原因が重なっていないか確認する
・必要な処置と定期管理の間隔を調整する
菱田歯科医院が重視していること
菱田歯科医院では、見た目だけを一時的に整えるのではなく、原因を減らし、歯を磨きやすくし、根面虫歯や再発を防ぐことを重視して治療計画を立てます。
歯肉退縮を完全に防げる方法はありませんが、変えられる原因を減らすことで進行する危険性を下げられます。
・毛先が広がらない程度の力で磨く
・歯ブラシを小刻みに動かす
・自分に合った硬さの歯ブラシを選ぶ
・歯間ブラシを無理に押し込まない
・出血を放置せず歯周病検査を受ける
・酸性飲料を長時間だらだら飲まない
・矯正中は清掃状態を定期的に確認する
・食いしばりの自覚があれば相談する
電動歯ブラシも正しく使えば有効ですが、歯や歯ぐきへ強く押しつけすぎないことが大切です。
歯肉退縮は、痛みが少ないまま進むことがあります。
・歯が急に長く見えるようになった
・左右で歯ぐきの高さが違う
・冷たい物が繰り返ししみる
・歯の根元が削れている
・歯磨きで出血する
・歯が動く
・矯正治療の前後に退縮が気になる
・被せ物の縁が見えてきた
守口市、守口駅、守口市駅周辺で歯ぐき下がりが気になる方は、原因が歯周病なのか、歯磨きなのか、歯並びや歯ぐきの薄さなのかを確認することが第一歩です。
Q1 下がった歯ぐきは自然に元へ戻りますか?
一度下がった歯ぐきが自然に元の位置まで戻ることは、基本的には期待できません。原因を取り除いて進行を止め、症状に応じて根の表面を保護したり、根元の欠けや虫歯を治療したりします。
Q2 歯ぐきが下がるのは歯周病ですか?
歯周病は重要な原因の一つですが、すべての歯肉退縮が歯周病によって起こるわけではありません。強い歯磨き、薄い歯ぐき、歯並び、矯正治療、根元の欠けなども関係します。
Q3 歯磨きをやめれば治りますか?
歯磨きをやめると汚れがたまり、歯周病や虫歯が悪化します。必要なのは歯磨きの中止ではなく、力と方法の修正です。
Q6 歯肉退縮の治療は保険適用ですか?
原因や治療内容によって異なります。歯周病治療、知覚過敏への処置、根面虫歯の治療などは、状態や処置内容により保険診療となる場合があります。受診時に検査結果と治療内容を確認してください。
Q7 痛くなければ放置してよいですか?
痛みがなくても、進行、根面虫歯、歯周病、清掃の難しさが隠れている場合があります。基準となる写真や数値を記録し、変化を確認することをおすすめします。
歯肉退縮は、歯周病、強い歯磨き、薄い歯ぐき、歯並び、矯正治療、根元の欠け、詰め物や被せ物など、さまざまな原因で起こります。
治療には、歯磨きの修正、歯周病治療、知覚過敏への処置、樹脂による修復、詰め物や被せ物の調整、かみ合わせへの対応、定期的な経過観察などがあります。すべての方に同じ治療が適するわけではありません。
大阪府守口市の菱田歯科医院では、まず原因を詳しく確認し、炎症と歯磨きの問題を改善したうえで、知覚過敏、根面虫歯、根元の欠け、詰め物や被せ物の問題へ順番に対応します。治療後も写真と検査値を比較し、再発予防につなげます。
「歯が長く見える」「根元がしみる」「矯正治療前に歯ぐきの状態が心配」と感じたときは、進行する前に歯科医院で状態を確認しましょう。
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